
「猫を飼いたい」という気持ちは強くあっても、その一方で「本当に最後まで責任を持てるだろうか」「飼ってから後悔したらどうしよう」と、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
猫との暮らしには、癒しや喜びがたくさんある一方で、想像していなかった大変さに直面する場面も少なからずあります。この記事では、そうしたデメリットをあえて隠さずに紹介します。ただし、不安をあおるためではありません。デメリットの多くは、事前に知って備えておくことで負担を減らせるものです。
この記事を読み終える頃には、それぞれのデメリットにどう向き合えばいいかが分かり、自分の生活で無理なく猫を迎えられそうかどうか、具体的に判断できるようになっているはずです。
猫を飼う前に知っておきたいデメリットは大きく7つ
先に結論からお伝えすると、猫を飼う際に知っておきたい代表的なデメリットは、次の7つです。
- 1. 抜け毛・掃除 ― 抜け毛や毛玉の掃除が想像以上に大変
- 2. におい ― においや消臭対策が必要になる
- 3. 家具の傷 ― 家具や壁が傷つくことがある
- 4. 外出のしづらさ ― 旅行や外出の予定を立てにくくなる
- 5. 医療費 ― 予想外の出費がかかることがある
- 6. 生活音 ― 鳴き声や夜間の活動音が気になることがある
- 7. 距離感 ― 思っていたよりも懐かない場合がある
どれも聞くと身構えてしまうかもしれませんが、そのほとんどは、事前に知って備えておくことで対応しやすくなります。ここから、それぞれの内容と対策を詳しく見ていきましょう。
猫を飼う前と飼った後で変わる生活の違い

具体的なデメリットの前に、まず知っておきたいのが、猫を迎えることで生活そのものが変化するという点です。デメリットの多くは、この生活の変化から生まれています。
自由な時間や外出のしやすさが変わる
猫を迎えると、これまでのように気軽に長期の旅行や外泊をするのが難しくなります。
数日家を空ける場合は、食事や水の管理だけでなく、トイレの状態や体調の変化なども考えて、誰に世話をお願いするのか、どこに預けるのかといった準備が必要になります。
部屋の使い方や物の置き方が変わる
誤飲や脱走を防ぐために、家具の配置や小物の置き方を見直す必要も出てきます。
コード類や小さな物を片付けたり、猫が入り込んでほしくない場所を対策したりするなど、これまでとは違った視点で部屋を整える必要があります。
「猫と暮らせば、毎日のんびり過ごせる」というイメージだけで迎えると、こうした細かな生活の変化に、思っていた以上に戸惑うことがあるかもしれません。
こうした前提を踏まえたうえで、次からは具体的な7つのデメリットを見ていきます。
1. 抜け毛や毛玉の掃除が想像以上に大変
猫を飼い始めて、多くの人が最初に驚くのが抜け毛の量です。特に換毛期には、掃除をしてもすぐにまた毛が落ちている、という状態になることもあります。
対策としては、こまめな掃除機がけに加えて、粘着クリーナー(コロコロ)を活用する方法があります。
また、定期的にブラッシングをすることで、抜け毛をあらかじめ取り除き、部屋に落ちる毛を減らしやすくなります。ブラシにはいくつか種類があるため、猫の毛の長さや性格に合わせて選ぶとよいでしょう。
2. においや消臭対策が必要になる
猫用のトイレを設置すると、においが気になる場面が出てきます。特に、トイレの掃除が遅れたときや、粗相をしてしまったときは、においが気になることもあります。
対策としては、消臭効果のある猫砂を選ぶ、トイレ周辺をこまめに掃除する、必要に応じて消臭用品を使うといった方法があります。猫トイレの選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
トイレの設置場所や掃除の頻度を見直すことも、においを抑えるうえで大切です。
3. 家具や壁が傷つくことがある
爪とぎは猫にとって自然な習性のひとつです。専用の爪とぎを用意していても、ソファの角や壁紙などで爪を研いでしまうことがあります。
これを完全に防ぐことは難しいですが、猫がよく過ごす場所に爪とぎを複数設置したり、家具や壁を保護したりすることで、被害を減らしやすくなります。猫用爪とぎの選び方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
素材や形状にも猫それぞれの好みがあるため、いくつか試しながら、その子に合うものを見つけていくとよいでしょう。
4. 旅行や外出がしづらくなる
先ほど触れた通り、猫を迎えると、長時間家を空けることが難しくなります。
特に、食事や水の管理だけでなく、トイレの掃除や体調の急変なども考える必要があるため、数日間家を空ける場合は、事前に世話をしてくれる人や預け先を確保しておくことが大切です。
自動給餌器や給水器などを活用すれば、日常の世話を補助することはできますが、それだけで留守番を任せられるとは限りません。長期の旅行や外泊を予定している場合は、ペットシッターや信頼できる預け先などもあらかじめ検討しておくと安心です。
5. 医療費など予想外の出費がかかることがある
猫との暮らしでは、毎月のフード代や猫砂代だけでなく、病気やケガによる突然の医療費が発生することがあります。
通院費や検査費、治療費は、症状や治療内容によって大きく変わり、まとまった金額になることもあります。
実際に、2025年のアニコム損害保険の調査では、猫1頭あたりの年間支出は195,427円で、そのうち治療費は47,130円でした。ただし、これはあくまで調査対象者の平均であり、健康状態によって実際の費用は大きく変わります。
こうした出費への備えとして、日頃から貯蓄しておく方法や、ペット保険への加入を検討する方法があります。毎月の保険料と、いざというときの自己負担額などを比較しながら、自分に合った備えを考えておくとよいでしょう。
6. 鳴き声や夜間の活動音が気になることがある
猫は明け方や夕方などに活発になりやすい性質があり、夜間や早朝に動き回ったり、鳴いたりすることがあります。
特に、走り回る音や物を落とす音などが、集合住宅では気になる場合もあります。
対策としては、日中に適度に遊ぶ時間を作ったり、寝る前に遊んだりすることで、生活リズムを整えやすくする方法があります。
ただし、猫の活動時間には個体差があるため、無理に人間の生活リズムに合わせようとするのではなく、猫の様子を見ながら対応することが大切です。
7. 思っていたよりも懐かない・距離感がある場合がある
猫の性格には、大きな個体差があります。
人懐っこく、すぐに甘えてくる子もいれば、慎重で距離を置きたがる子もいます。「猫を飼ったら、いつも膝の上に乗ってくれる」といったイメージを強く持っていると、実際の距離感とのギャップに戸惑うこともあるかもしれません。
大切なのは、期待しすぎず、その子のペースを尊重することです。
無理に触ったり抱き上げたりせず、猫が安心できる距離を保ちながら、少しずつ信頼関係を築いていくことが大切です。
猫を飼ってから後悔しやすいポイント
デメリットを知らないまま迎えてしまうと、次のような後悔につながることがあります。
- かわいさだけで衝動的に迎えてしまい、生活の変化に対応しきれなかった
- 掃除やにおい対策を後回しにしてしまい、負担が想像以上に大きくなった
- 長期の外出や出張が多く、猫にも自分にも負担がかかってしまった
- 医療費などの予想外の出費に備えていなかった
- 思っていたよりも猫との距離が近くならず、イメージとの違いに戸惑った
これらはあくまで一般的な失敗パターンですが、事前にデメリットを把握し、対策を考えておくことで、こうした後悔は避けやすくなります。
デメリットを踏まえても後悔しないための準備・対策

ここまで紹介したデメリットは、事前の準備によって負担を減らせるものが多くあります。
事前にできる環境づくり
掃除用品や消臭用品は、猫を迎える前にひと通りそろえておくと安心です。
爪とぎは、猫がよく過ごす場所を想定して複数箇所に設置し、家具や壁を保護する対策も考えておきましょう。
また、長時間の外出が多い方は、留守番中の食事や水、トイレなどをどう管理するか、あらかじめ考えておくことが大切です。
猫を迎える前に必要な用品については、「猫を初めて飼う前に準備しておきたいもの10選」でも詳しく紹介しています。
お金の面での備え
医療費については、日頃から少しずつ貯蓄しておく、あるいはペット保険への加入を検討することで、いざというときの出費に備えやすくなります。
また、猫を迎える前には、初期費用だけでなく毎月の飼育費についても確認しておくことが大切です。
猫を飼うために必要なお金については、「猫を飼うために必要なお金はいくら?初期費用と毎月の費用を解説」で詳しく解説しています。
猫を飼う前の最終チェックリスト
最後に、猫を迎える前に確認しておきたい項目をまとめました。
- □ 長期不在時の対応を考えられているか
- □ 抜け毛・におい対策を想定できているか
- □ 家具や壁の傷への対策を考えているか
- □ 医療費への備えがあるか
- □ 毎月の飼育費を無理なく負担できるか
- □ 家族全員が猫を迎えることに同意しているか
- □ 最後まで責任を持って飼育できる環境か
これらの項目に無理なく答えられるようであれば、猫を迎えるための準備について、ある程度具体的に考えられているといえるでしょう。
まとめ
猫を飼う前に知っておきたい7つのデメリットを紹介しました。
抜け毛やにおい、家具への影響、外出のしづらさ、医療費、生活音、性格による距離感など、猫との暮らしには事前に知っておきたい大変さがあります。
ただし、その多くは、あらかじめ理解して対策を考えておくことで、負担を減らすことができます。
大切なのは、デメリットを避けて通ることではなく、自分の生活や経済状況で無理なく対応できるかを考えることです。
猫を迎える前に必要な用品や費用についても確認したうえで、最後まで責任を持って飼育できる環境が整っているかを考えてみましょう。
デメリットも含めて猫との暮らしを理解し、十分な準備をしたうえで迎えることが、後悔の少ない生活につながります。
